変化の影響

 こんばんは、施設長Sです。

新年度となり様々な変化がありますが、

うちの利用者の皆さんに関わるところとなると、

担当スタッフの変更というものがあります。

 

自分が担当させて頂いた利用者さんは3名の支援スタッフにそれぞれ引き継ぐ事となりました。

支援の基本はチームプレイ、

担当が変わったとは言えどのスタッフとも利用者との人間関係は構築されており、

自分自身、大きな心配はしていませんでした。

 

ところが先日、ある利用者さんとこんな事がありました。

その方は入所から自分が担当させて頂いていた利用者さんで、

担当が変わると伝えた時には

多少ふざけながらも「俺はSさんのままでいいよー」と言っていました。

少し気難しいところはありますが、

心根は優しく冗談をよく言う彼の言葉を

自分はあまり重く受け止めてはいませんでした。

 

しかし先日、

彼が新たな体制に対しての不安を訴える事がありました。

担当となったスタッフは

まだ2年目ですが責任感と向上心は高く利用者にも好かれ

自分の右腕として大いに信頼を寄せているスタッフです。

その利用者さんより年は下になりますが、

昨年1年間一緒に過ごし作業に取り組む様子を見て

関係性については問題ないと踏んでいました。

 

ですが、それが甘かったのでした。

ちょっとした勘違いがきっかけで担当スタッフに不満をもった彼は

「みんなにちやほやされて浮かれている」

「自分より若く、ジョイフルに入って日も浅いくせに担当が務まる訳がない」と

不安を吐露しました。

彼は本当の意味で心を許せてはいなかったのでした。

 

スタッフ一人だけで支援する訳ではないこと、

担当に対する不満があればそれはスタッフの成長のためにもどんどん伝えて欲しいこと、

彼が納得するまでスタッフも努力を惜しまないことを約束しました。

すると彼は

「まだまだ信頼出来てなかったって事だな、担当と信頼関係を築くためにもっと一緒に過ごすようにしよう」と

とても前向きな返事をくれたのです。

 

以前の彼は、

他者とトラブルがあると塞ぎこみ距離を置き、

問題を根本的に解決する事に触れようとせずにいました。

それを考えると、とても大きな成長だと感じます。

 

無論、

彼の不安に対して鈍感であった事は深く反省しなければなりません。

些細な言動に対してももっと気持ちを向けるべきでした。

ですが、彼が前向きにスタッフに対して心を開こうとしてくれている事が嬉しくてたまらないのです。

 

利用者の心の拠り所となるべく、

一層気を引き締めて支援に望みます。

最初のコメントをどうぞ

コメントをどうぞ