何事もなくー2ー

土曜日の夕方そろそろ夕食と言う頃合い、いつもなら帰っているはずのT田さんがいません。
メール来てたかな?と見ても何もありません。
「T田さん迷子になったんじゃない?」
「アッハハ、何歳だよ!T田さん」ヒャッハッハァ!

最初のうちは一緒に笑ってましたがだんだん心配になって来ました。
「どっか行くって誰か聞いてない?」皆首を横に振ります。
7時を過ぎました。けっこうマメに連絡してくれるT田さんです。
どうしたんだろ?何かあった?私が忘れてたかな?今朝は何も言わずに出て行ったと思ったんだけど…

「どっかで倒れてないかな?事故にあってないかな?」
悪い事ばかり口を突いて出ます。
「今日何かイベントあったかな」新聞を調べます。ん?ファンタジーイルミネーション
「イルミネーション見てるかも…でも三沢まで行かないか?」
一方的に喋り捲る私にシナモンのへやんぽを見ているE本さんは首を傾げるしかありません。

「んうーん!ダメだ!電話する!」7時半を過ぎ堪らず電話。でも、出ない。
「聞こえないくらい賑やかなとこに居るのかな。それとも出られない…」首を傾げるE本さん。

その時、メールが!――もう少しで山車組のボンネ会が終わります――
ボンネ会って何か分からんけど、無事だった、ヨカッタ!

ホッとしたところで決まり悪そうに帰って来ました。
ご飯軽く食べた、少しだけ食べるって食卓に。「無理しなくていいヨ」
やっぱ無理だったみたい。屯所で焼き肉を食べとか。悪いと思って食べようと努力したようです。

「急に決まったんだもの、忘年会」
アァ、お祭では忘年会的なことをボンネって言うのか、独特な言葉があるようです。
――って何時間もたってやっと今気付きました――

ヤダよぅ、私ッたら!T田さんはボウネン会って打ったつもりだったんだ!

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