Yさんがポケットへ入居したのは2012年ロンドンオリンピックの年の2月でした。
あれから5年経ちました。
「寝たい、寝ちゃだめですか」「靴が脱げない、どうすればいいですか」
「ズボンのゴミどうして付いたんですか」と動きが止まり次へ進めなかったこと、
リュックを部屋へ置くことが出来ずに、持ったまま階段の上り下りを繰り返したこと、
朝は布団に入ってしまうので、部屋の前で見守り声掛けが30分以上続くことも度々でした。
「ひと休みしよう」と声掛け再度チャレンジして、自力でクリア出来たり、
「先にご飯食べよう」と気分転換に順番を変えて次へ進むことが出来たり、
やっと置けた時、やったーと一緒にバンザイをしたことなど懐かしい思い出です。
今では世話人が居室へいくことはほとんどなくなりました。
ポケットでの一日の流れをしっかりと掴んでいて、週2回の洗濯の日や乾いた洗濯物をたたむ日、
休日の部屋の掃除機掛けなど、「何何します」と自分から言い次の行動へ移っていきます。
時折確認や一回で出来ないことはありますが、以前のような緊迫した感じではなく、
表情は穏やかなので、大きな前進と感じています。
入居してからの2ケ月間は、3名のスタッフが交替で泊まり込みをし、
帰宅後に下足箱から自分のスリッパを出し履きかえる所から、毎日の作業着の交換や、
お風呂の準備や一人で体を洗うこと、洗濯機のセットの仕方、
洗面器や電気カミソリやリュックの置き場所など、根気強く教えて下さいました。
GHに馴染んでいけるようにと、きめ細やかな配慮と努力の賜物と感じています。
Yさんのこれからの成長に寄り添っていきたいと思います。
コメントをどうぞ
コメントを投稿するにはログインしてください。