朝、いつものように迎えに行くと、眠そうな顔で出てくるYさん
「さぁ、車に乗って、行くよ!」と話すと、勢い良く靴を履き玄関を出る。
ここまでは順調だ。車に乗り込んだYさんに
「今日は何処に行きたい?」と聞くと、「ん~ん…。」悩み始める。
そんなYさんに「行きたい所が無いならネギやる?」と聞くと、
「ジャスコに行きたい。」とすかさず答えた。
この様なやり取りが1日の内に10回はあった。
Yさんは自分で物事を決めるのが大の苦手だ。
トイレに行く際も、「トイレに行った方が良いかな?」
「行かなくても大丈夫かな?」と何でも確認をしてくる。
その際は、時間が掛かっても自分で選択させることを目標に
昨日1日一緒の時間を過ごした。
Yさんはユートピアの会で運営するGHに入っている。
その為、月に数回スタッフと一緒に出掛ける日を設けている。
いつものお決まりコースと言えば…ジャスコにお風呂や
お風呂にドンキ…
でも、昨日はちょっとだけ変化球を投げてみた。
「Yさん、ゲームやったことある?」
「無い。」
「やってみる?」
「うん。」
「じゃあ、コインゲームしよう。」
手前にあるコントローラーから、コインを飛ばし下に落とす簡単なゲームです。
やり始めると夢中になってやっている。
長い時間一つのことに集中することが苦手なYさん。作業も
同じものをやっていると、飽きてしまってすぐに洋服の汚れを気にしだす…
でも、今日は違う…
紐を結んだり小さなものを掴んだりするのが苦手なYさんですが、
ゲームとなると上手にコインを次々とり、コントローラーに入れていく。
途中で、「今何枚コイン入れた?」と聞くと、「5枚。」とすらすらと答える。
画面を見ながらコントローラーから手を離すことも出来る…
周りを見ながら何かをすると言うことも得意では無かったはず…
それに、コインが落ちるたびに笑っている顔…
ゲームを通してですが…不得意だと思っていたことが、
本人に興味を持たせることにより、克服することが出来る…??
またの機会にもう一度コインゲームをやって、この不思議を解明しなくては…
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