早朝のお寺の位牌堂は人の気配も無く静粛を保っていた。そこには二つの遺骨がいつもの様に仲良く並んでいる、身寄りが無くそこからの居場所は決まらず静かにいつまでも黙ってまっている親子の遺骨である。利用者であったTさんのその命日である、手を合わせると又あの過去が蘇るのです。法人の新年会の後他の事業所が営むグループホームから忽然と姿を消したTさん。緊急事態に対応した全職員の捜索も虚しく帰らぬ人となって発見さたのです。寒風吹き荒れる川の周辺田畑の捜索の中で「なぜ?」を繰り返し問いかけた。しかし、未だにそのなぜが判らず今日も弔いに来た。
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