この車、何の不平も言わず良く働く・・ご存じその名も「たてき号」と言う農業専用車である。荷物を積んで戦車の様にどんな所でも走り回れる優れもので今ではこれが無いと仕事が出来ない、その名は以前最も農業を愛した利用者の名前であり既に十年以上経つもののその魂はバリバリである。しかもこの車による事故、トラブルは聞いた事は無いきっとあの世から下手くそな運転を見守っているのでしょうか。
さて、その「たてき号」で収穫大根の運搬の為に積み込みをしていたら、送迎車からトコトコ降りて来た一見眼つきの鋭い彼、オッスと声掛けると小さな声でオッスと答えて来たが声が小さいな、やり直しと何回か繰り返す内、大きな声が出て来た。よしっ、今日も頑張るぞ!ガッツとこぶしを突き上げるとそれに合わせてこぶしを上げてその眼は緩んでいた。
すかさず、これ僕やりますと積み上げている大根を既に満杯状態にある車に積み上げて来た。満杯だからもういいよと言う間もなく彼の荷崩れを考えた積み方に言葉を失った、
下手くそな気の利かないスタッフよりはるかに上手だ、いつの間に~お主出来るな”と拳でグーし合ったのだった。
何気なく過ごす日々の中にさりげなく成長して行く人達に、もしその細やかな成長でも発見する機会を得られないとすればそれは自分の不幸でしかないと、乗り心地が悪い「たてきき号」に文句を言いながら考えていた。
何処からか聞こえるキジの鳴き声に美保野との付き合いの長さに想いをはせ明日は・・












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