ASDの彼は、季節や行事、父母と過ごした生活の中でやってきた事への執着やこだわりが強い方。昨年から短期入所を利用していますが、誕生日にはホールケーキ、クリスマスにはシュトーレン、秋はサンマやお芋のおやつ、ゴールデンウィークには岩手や仙台へ外出と同じ言葉を繰り返します。言葉をそのまま受けとめ、支援側が準備をして提供すれば、Sさんの中では完結をするので、手っ取り早いのですが…。

今後、Sさんがグループホームで生活をする事や、誕生日、クリスマスが1年に1度やってくる事を思えば、その時の事を見据えて今から支援をしていく事が重要です。

例えば「シュトーレンいつか食べさせるね」など見通しが持てない言葉はSさんには禁物で、具体的に示す事で本人が納得して行動ができるようになります。「シュトーレンが食べたいならお小遣いで買って食べてね」が1番ですが、小遣いをケーキや季節のものに使うほど、食べたいというわけではありません。Sさんのお小遣いは大好きなアニメやDVDのレンタルに使うものだから。そこで、シュトーレンを購入するために、シュトーレン用のお小遣いを渡す事で、購入し食べて完結し、次の年はシュトーレンのための小遣いをもらうようになります。最近それがSさんのルールに追加になりました。

Sさんの興味や関心、こだわりを安易に無くそうとするのではなく、将来その特性とうまく付き合っていけるようサポートが必要です。将来的に社会に出たときの困難を軽減するためのSさんに必要なサポートが何かを考えながら、一つずつ「できる」を増やしていきたいと思います。

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