Yさん、今週は絶不調で常に幻聴が聞こえている状況でした。幻聴を紛らすために以前医師から指示のあった対処法でマンガを見たり音楽を聴いたりの工夫を取り入れています。専門的には「注意転換法」と呼ばれる治療法の一つで、別のことに集中して症状から意識をそらす効果があるそうです。マンガで目からの情報を、音楽で耳からの情報を満たして頭の中の声を上書きするため、とても理にかなっています。また、これまでは不安時には頓服薬を1日1錠服用していたのですが、今回の不調で毎食後へと調整されました。薬の力を借りて脳の興奮を落ち着かせることも、今のYさんにとっては大切なアプローチです。
そんなYさんの診察に同行。診察では、Yさんが聞こえているのは幻聴で、その声に従わない事、あわせて気を紛らす工夫も続けることも確認し、最後には医師から「頑張って!」と温かい言葉をかけられました。いつもと違う医師の対応にYさんの気持ちも和らぎ、帰宅時には表情も明るくなっていました。
そもそも幻聴は、スピリチュアルな現象ではなく脳のシステムエラー(誤作動)です。誰も呼んでいないのにスマートスピーカーが勝手に起動してお呼びですか?と喋り出したり、映画館のスタッフがフライングで音を鳴らしてしまったりする状態に似ています。また、換気扇や雨の音がひきがねとなり、脳の思い込みで人の声に化けて聞こえるケースもあります。幻聴は耳が悪いのではなく、音を管理する脳のシステムがタイミングを間違えている状態です。
専門医の優しいサポートや温かい言葉をもらいながら、Yさんに合った対処法を続けていくことは、症状を過度に怖がらず客観的に受け止めるための大切な歩みとなります。幻聴という目に見えない生きづらさと向き合うのは、決して簡単なことではありません。しかし、医師や周囲のサポートを受けながら、自分に合った「気の紛らし方」や「お薬との付き合い方」を一つずつ見つけていくことが、確かな一歩となります。これからもYさんが自分のペースで、少しでも心穏やかな時間を増やしていけるよう、温かく寄り添いながら応援していきたいと思います。

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