入院中のSさんの父。透析治療が始まったのも束の間、透析治療をやめて退院を希望していると病院のワーカーさんから連絡が入りました。

なんでも父いわく、Sさんの入所先が決まったから安心しているという事や、自宅へ戻り片付けをしたいと話しているそうです。

実際にはSさんの入所先は決まっていないため、制度外でのユートピアの会のサポートは継続しています。昨日、Sさんの通帳を預かったのですが、思い当たるとしたら、それが原因なのか、今まで一緒にいたSさんの面倒を見てくれる人がいるから父も安心して緩和ケアを選んだのか、真意は不明です。

「透析をした人」と「透析をしなかった人」を比較すると「透析しなかった人」の方が亡くなるのは早かったけど、QOLは透析をしている人と同じレベルであり、生活の満足度は「透析をしなかった」人の方が高い可能性があるという結果もあるそうです。また、「透析をしない」選択をとると週3日病院に行く必要がなくて自宅にいる時間を作ることが出来るので、単純な生存した日数だけでなく実際の患者さんの人生をおける日数(病院にいない日数)で検討するとあまり変わらないかもしれないという考え方もあるのだとか。

透析治療の中止は生命に関わる重要な事です。Sさんの父の価値観・死生観を尊重し、人生の最終段階をどのように自分らしく生きるか。そのために、どのような治療やケアを選択するか。十分に納得のいく決定ができるように病院のワーカーさんや包括支援センターとも連携して、Sさんの父をサポートし支えになれたらと思います。

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