夏のにおい

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山あいの少し高台にある小さな墓地、蝉の鳴き声が周りの葉たばこの畑に広がり夏のにおいを漂わせている。見慣れたお墓に今年も手を合わせに来た8月2日命日、その人は体をむしばむ癌と闘い続け仕事に育児にと妥協する事なく最後まで執念を持って生き、沢山の方から信頼を受け期待されながらも力尽き亡くなってしまったのです。生前お世話になった感謝ともっと他に何かしてあげる事が無かっただろうかと合わせた手に夏のにおいがまとわり付く。

GHに入居していた一人の利用者が行方が判らなくなった職員総出での捜索、個々が手当り次第の捜索にも拘わらず遺体で発見された。事件性は無いものの不明な動機には永いお付き合いの中でも見えきれなかった本質に落胆したのでした。お墓に葬られる事の無い遺骨は菩提寺の隅でそろそろ来るお盆に今年も私を遠慮がちに待っていると思う夏。

コメント

仕事をする上では大変なことは沢山あると思うけど・・・頑張って!と肩を叩いてくれた彼女のとびっきりの笑顔が思い出されます。

お墓に葬られることなくどことなく寂しげなTさんのお骨。通院の度に買っていた缶コーヒーや缶コーラを供えて安らかにお眠り下さいと声をかけたいものです。

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